今回は名城大学戦について、広報局長町田健一郎が語ります!!
前回と比べ量が3倍ほどあるボリューミーなブログとなっていますので、楽しんでお読みください!!
こんにちは。3年生の町田健一郎です。
今回は「2019年インカレを振り返る」ということでその中でも波乱の2回戦、vs名城大学を振り返りたいと思います。
初戦でこの年公式戦無敗だった福岡大学を大逆転劇を演じ、歓喜に沸いた1日目。
あの時はこのような大接戦が繰り広げられようとは、少なくとも筑波大学の選手たちの中では正直誰も思っていなかったと思います。
この試合の見どころ、記憶に残ったシーンを紹介しながらインカレの熱狂を紐解いていきましょう。よろしくお願いします。
【なかなか流れを掴めなかった前半】
前半、一年の吉田(#20 PV)のパワフルなポストプレーが華麗に決まり試合の幕が開けた。このまま良い流れを掴みたいところだったが、DFで連携をうまく取るこ
とが出来ず、加えて相手選手のカットインプレーやミドルシュートが随所で光り我々が主導権を握ることは出来なかった。ここで二年生エースの藤川(#14 LB)が豪快なミドルシュートを連続で決め、この状況を打開しようと奮起。そして大幅なメンバー変更とシステム変更で流れを変えようと試みたが、今度はオフェンスでミスが続いてしまい失速。なかなか流れが掴めない状況が続くなか、前半の途中から交代出場した3年の伊藤(#12 GK)が神がかり的なセーピングで要所、要所でシュートをシャットアウト。相手にも流れを掴ませず、停滞した試合展開のまま何とか9-9の同点で前半を折り返す。
(公式インスタの投稿を一部抜粋)
試合前、いや大会前からコーチの福田丈さんは”関東“と“西日本“のプレーの違いについて何度も語ってくれていたことを思い出します。それは「オフェンスの対峙の仕方」です。関東1部リーグの選手はフィジカル的にも技術的にも日本トップレベルの選手が他の地区と比べても、とても多く在籍しています。その結果として、個人技で打開出来る能力に長けている選手がゴロゴロいます。一方西日本の選手はフィジカルが強い選手がたくさんいることは変わらないのですが、関東の選手たちを打ち負かすために、「チーム一丸となったプレー」を武器にしているチームがとても多い印象を受けます。
何が言いたいか分かりますでしょうか。つまり、名城大学はまさにその洗練されたチームプレーを我々にぶつけることでどんどん流れを掴んでいったのです。
自分自身もミドルシュートを狙いながらボールつないで、勝負
すべき所ではアウトからでもきちんと勝負する。手前味噌ですが、「圧倒的個の力」で勝負して来た我々にとって非常に相性の良くない相手だったと思います。
メンバーを変えてみても流れはなかなかこちらに向いてこない。本当に苦しい前半でした。
【あのプレーが試合の流れを180°変えた】
相手のDFシステムの分析から「掴まれる前にボールを離す」ことを意識し、連携したプレーに焦点をあて挑んだ後半だったが、序盤、名城大の勢いに圧倒され4連打を浴びてしまう。
終盤に差し掛かった後半23分、ここで筑波大に転機が訪れる。名城大のシュートをブロックしたそのリバウンドを、2年の朝野(#4 PV)がダイビングで飛び込み、ルーズボールを死守した。その後、2年の矢野(#13 LW)が美しささえ感じるループシュートで同点に追いつくと、キーパーの平尾(#1 3年)もここぞと言う場面で相手のミドルシュートを見事セーブ。攻守でスーパープレーが生まれ、流れを筑波大に呼び込んだ。
(公式インスタから一部抜粋)
後半もとても苦しい展開が続きました。序盤の4連打を浴びて一気に劣勢へと傾き、ズルズルとミスを引きずっているうちに後半の20分が過ぎようとしています。
応援席でも「もしかしたら負、、、」とラッパと声が少しずつ細くなる中、絶えず闘志を燃やし続けていた選手が3名いました。
私が今回あげるこの試合の立役者は当時2年の朝野、矢野(現4年)と当時3年の平尾(現トヨタ車体所属)です。
まずは朝野。これを守って一本とりたい!と言うところで、なんとかゴールを死守したがボールがサイドラインを割ろうとしたのを全力のダイビングでマイボールにしたのです!あれは日頃からルーズボールに大きな意識を置いている彼だからこそできたスーパープレーだと思っています。
普通あそこでダイビングできひんやん!まじ半端ないって!!
このプレーで劣勢な雰囲気を一気に打開してくれました。
そして矢野。朝野のダイビングの直後のプレー、大事なOFで、大一番で今まで見た
ことないほど綺麗な弧を描いたループシュートを決めて見せました。さすが世界の矢野。エロループの矢野。素晴らしすぎます。このプレーがチームを勢いに乗せてくれました。
最後に平尾。この人も、相当バケモノでした。試合残り約4秒、最後の名城のセットプレーで勢いのあるアウトカットインシュートを完全にシャットアウトしました。この試合を完全に決めた大きな大きなビックセーブでした。もう好き!マジえぐい!
これらのプレーにより筑波大学は名城大学を19:18の大接戦を制することができました。
【最後に】
僕が思う立役者3名の他にも、皆が一体となり手にした勝利でした。あの試合を思い出すだけで今でも手に汗握ります笑
本当にそれほど苦しい試合だったと言うことなんでしょう。そして勝利した瞬間を思い出すと今でも鳥肌が止まりません。あの瞬間確かに会場が揺れたのを感じていたからです。この熱狂を体験するために一年間必死に日々の練習で戦っているのだと確信しました。
またあの日の感動のドラマを創るために頑張っていこうと思います。
そして記憶に残る試合を思い出して、感動や熱狂にゾクゾクしたり悔しさを噛みしめたりして日常へと帰っていく。いい意味でも悪い意味でも「現実を忘れて現実へ大きな影響を与える」ことがスポーツの最大の魅力なのかなとも思うのです。
あなたの忘れられない試合は何ですか?
町田