TSA活動レポート
【パリ2024インタビュー#1】飛込・榎本遼香さん
掲載
パリ2024オリンピック・パラリンピックに出場した本学アスリートの皆さんに、パリ大会の感想や今後の目標、後輩の皆さんへのメッセージなどをお伺いしました。
第1弾は榎本遼香さんです。ぜひご覧ください。
水泳/飛込
榎本 遼香 Haruka Enomoto
人間総合科学学術院 コーチング学学位プログラム在籍中/体育専門学群2018年度卒
<主な競技成績>
2021.8 東京五輪女子シンクロ3m飛板飛込5位入賞、女子3m飛板飛込 準決勝敗退(17位)
2023.9 アジア競技大会 1m飛板飛込5位
2024.2 ドーハ世界選手権 3m飛板飛込11位(→パリ五輪内定)
2024.8 パリ五輪 女子3m飛板飛込 準決勝敗退(18位)
女子3m飛板飛込で準決勝進出(写真:本人提供)
―2度目のオリンピックの舞台で戦った感想は
初めての有観客のオリンピックを肌で感じられたことが本当に嬉しかったです。成功しても失敗しても温かい歓声や拍手、それに伴う会場の熱気は一生忘れられない感覚だと思います。
私の中でオリンピックが「出たい」ものから「戦う」舞台に変わり、4年に1度しかないあの一瞬に、今まで自分が練習してきた中でのベストの演技が出せたことにとても満足しています。
―前回の東京2020オリンピックからの3年間は榎本選手にとってどのような期間でしたか?
とても苦しい時間でした。東京オリンピックでこれまでの飛込界の歴史を塗り替えてきたような多くのベテランの選手が引退し、各国若手の選手が出てきました。その若さと勢いが怖く、私はきっとパリの世代の選手では無いのだろうと思っていました。
しかし、「有観客のオリンピックで演技をしたい」「その姿をこれまで支えてくれたたくさんの方々に見てもらいたい」という気持ちが背中を押してくれて、なんとか競技を続けてこられた3年間だったと思いますし、競技人生の中で1番自分の飛込に向き合った時間だったと思います。
女子3m飛板飛込 準決勝
―榎本選手にとって、パリ2024オリンピックはどのようなものでしたか?
パリオリンピックは、東京オリンピックの時よりも順位を1つ落としてしまいましたが、自分の演技がしっかりと出来たことで東京の時よりも納得して終えられたオリンピックだったと思います。
また、3年ぶりに国際大会での自己ベストタイの記録をオリンピックの舞台で出せて、自分の実力の可能性に気がつくことができました。早期引退種目と言われていた飛込競技も年齢に限界は無いかもしれないと思えました。
―筑波大学院での自身の研究活動は、競技活動へどのように活かされていますか?
私は自身の演技の感覚にとても疑問を抱くタイプなので、それをすぐに教授と共有して、勉強をして、また実践現場で試せるという環境が競技の成長に繋がったと思います。
うまくいったりいかなかったりする実践現場の疑問を、疑問のままで終わらせず、次に活かせるというのは筑波大学にいるからこその強みだと思っています。
―最後に、筑波大学の学生(後輩)たちへメッセージをお願いします!
こんなにも学業と競技の時間に没頭できる時間は、筑波大学に在籍している今しかないと思います。様々なことを感じ取れるセンサーを常に立てて、日々の学校生活を過ごしていただきたいと思います。
一緒に勉強も競技も頑張りましょう!
選手村にて(写真:本人提供)