TSA活動レポート

【東京2020インタビュー#6】ゴールボール・高橋利恵子さん

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東京2020オリンピック・パラリンピックに出場した本学アスリートの皆さんに、東京大会の感想や今後の目標、後輩の皆さんへのメッセージなどをお伺いしました。第6弾は高橋利恵子さんです。ぜひご覧ください。

 

 ゴールボール  

高橋 利恵子 Rieko Takahashi
人間総合科学学術院 障害科学学位プログラム2年/人間学群障害科学類2019年度卒

<主な競技成績>
2018 世界選手権5位
2019 アジアパシフィック選手権大会1位
2021.9 東京パラリンピック ゴールボール女子・銅メダル

準決勝でボールを止める高橋選手

 

―初戦から3位決定戦までたくさん出場し、守備の要として活躍された高橋さん。初めてのパラリンピックで戦った感想は?

正直、初戦は本当に緊張しました。「自分の実力の7割を出せばいい」と言われていましたが、2~3割ほどしか出せていなかったと思います。本番で実力を出すことの難しさを痛感しました。しかし、チームメイトの励ましやアドバイスのおかげで決勝トーナメントでは自分を出すことができ、楽しむことができました。
本当にパラリンピックは最高の舞台で、ここで戦えたこと、金メダルに届かなかった悔しさはありますが、メダルを獲得できたことは嬉しく思います。

―高橋選手にとって、東京2020はどのようなものでしたか?

競技面では金メダルを目標としていました。また、自国開催ということもあったので、大会を通して、より多くの方にパラリンピックやゴールボールを知っていただき、多くの方に楽しんでもらいたいと思っていました。
無観客ではありましたが、パラリンピックを通して、多くの方に注目していただき、ゴールボールの認知度が上がったのは1つの成果だったと思います。

表彰式での日本女子チーム※写真左から:萩原紀佳,天摩由貴,高橋利恵子,浦田理恵,若杉遥,欠端瑛子
(萩原選手、天摩選手、若杉選手も本学附属視覚特別支援学校卒)

―自国開催のパラリンピックはいかがでしたか?

本当に応援が嬉しかったです。期間中は選手村や会場、期間前後では、地元の方など、本当に多くの方に応援いただき、心強かったです。
そして、やってみたい、携わってみたいという方も増えました。この機会を活かして、パラスポーツを通じた共生社会を考えていけたらと思っています。

―高橋さんがパラリンピックを目指し、パラスポーツに挑戦し続ける理由や意義を教えてください。

競技を続ける理由は、やはり楽しいからです。やればやるほど、奥深さを知り、難しさを感じています。その奥深さや難しさが楽しいからこそ世界で挑戦していきたいと思う力になっています。
また、ゴールボールをすることで、人としての成長もあると思っています。多くの人に出会い、多くの考え方に触れることで、競技を通じて多様性を感じられているのもゴールボールをやっているからだと思っています。

準決勝 3人でゴールを守る様子(感覚を研ぎ澄ませ全身で守備/写真中央,#7)

―東京2020を見据える中、大学院へ進学し、パラリンピックを目指し、出場されたことの意義をどのように感じていますか?

筑波大学の多くの方々にゴールボールという競技を知ってもらえたことが大きいのではないかと思います。パラスポーツはまだまだきっかけが無ければ、知ること、体験することが難しいと思っています。
今回、筑波大学の学生としてパラリンピックに出場させていただけたことで、大学の関係の皆様からも多くの応援や感想をいただきました。大学でもこんなに注目していただけるとは思っていなかったので、本当に嬉しかったです。これからも、パラスポーツをやってみたい、関わってみたいという方が増えていけるように活動していきたいと思っています。

―自身の研究活動は、競技活動へどのように活かされていますか?

私は体育専門学群の学生ではないので、競技に直結して活かされることはあまりありません。ただ、私は、障害のある子供たちの可能性や将来の選択肢を増やしたいという思いがあります。今回のパラリンピックを通して、障害のある子供たちも、「あんなふうになってみたい」、「活躍できる場があるんだ」ということを感じる大会になったと思います。
修士論文で取り組んでいる内容も、視覚障害の子供たちの可能性を伸ばす1つのツールとなる点字指導に関わる内容を研究しています。これらは、私の思いに互いに通じるところがあると感じています。

タイムアウト ゴール前で3人で作戦会議(準決勝:チームメイトと心を一つに)

―今後の目標や夢は?

競技としては、さらに上を目指していきたいです。
そして、ゴールボールができる環境をもっと増やし、視覚障害の人とそうでない人が互いに混ざり合って、楽しみながら、競技力を高め合えるような環境をつくりたいと思っています。そのために、もっともっと多くの方に知っていただき、楽しんでもらえるように活動したいです。

―最後に、筑波大学の後輩たちへメッセージをお願いします!

キャンパスライフを楽しんで欲しいです。私は大学では、いろんな人と出会い、いろんな経験を積ませていただき、悔しいこともありましたが、本当に多くの刺激をもらい、楽しんだキャンパスライフでした。この大学生活が様々な形で、競技にもいろいろな影響を与えてくれて、深みのあるものになったと思います。
将来、どう繋がるか見えないこともあり、コロナ禍で以前ほど楽しみにくい状況かもしれませんが、そんな中でも自分なりに満喫出来たら、将来にいつか繋がってくると思いますので、ぜひ筑波大学の環境を楽しんでもらえたらと思います。

(銅メダルを手に笑顔の日本女子チーム)

ゴールボールとは

ゴールボール競技紹介(NHK)
【ハイライト動画】前回金のトルコに惜敗 2大会ぶりのメダルがかかる3位決定戦へ | 女子 準決勝 日本xトルコ(NHK)

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「パラメダリストになって」ゴールボール女子 高橋利恵子さんの挑戦(筑波大学オリンピック・パラリンピック総合推進室)

 

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