University of Tsukuba Rugby Football Club

関東大学対抗戦 VS帝京大学 レビュー

9/12()に熊谷スポーツ文化公園ラグビー場にて関東大学対抗戦の初戦となる帝京大学戦が行われました。

 

VS帝京大学 7-17 Lose

試合総評・印象に残ったプレー・MOM選出:石川千暁(BKコーチ)

 

<試合総評>

まず様々な活動が制限されているこの社会情勢の中、無観客ではありますが無事試合を開催することができたことをとても嬉しく思います。

試合開催にあたりご協力いただいた関係者の皆様本当にありがとうございます。

 

今回対戦した帝京大学は大学の中でも一番と言っていいほどフィジカルが強みにしているチームであり、対抗戦初戦の相手が帝京大学と決まった段階から筑波としてはフィジカル・接点で帝京大学と対抗するための準備を進めてきました。実際に試合では帝京大学の強みのフィジカル・接点に対して選手たちは果敢に挑み、何度も帝京大学のATを複数人のタックルでくい止めるシーンを作るなど80分間準備したことをやり続けてくれました。しかし多くの局面で互角に戦うことはできましたが、その接点をゲームの中で相手を明らかに上回る「強み」にまですることはできませんでした。さらに筑波大学がこだわっている泥臭いプレーに関しても、こぼれ球に素早く反応し一気に切り返すシーンもありましたが、帝京大学にこぼれ球を確保されATにつなげることができないシーンもありました。これらから改めて、筑波大学が対抗戦で今回のような厳しい試合を勝利するためには接点やこぼれ球への反応などの泥臭いプレーで互角の勝負をするのではなく、明らかな強みとしてゲームの中で相手を圧倒することが必要であると感じました。帝京大学のようなレベルの相手に対して接点や泥臭いプレーで相手を圧倒することは簡単なことではありませんが、それでもそのレベルを目指して日々練習していきたいと思います。

 

また4年生が中心となり選手たちが自ら考え掲げた「自分たちで防ぐことができる反則をゼロにする」という目標に関しても、試合中選手たちは意識高く実行しようとする姿を見せていましたが、実際にはラインオフサイドやノットロールアウェイなどの反則が重なってしまい自陣で長くプレーする苦しい展開となってしまいました。自分たちで掲げた目標に対して選手たちは練習から声を掛け合いながら高い意識を持って取り組んでいたと感じますが、結果として試合でそれを発揮することができませんでした。自分たちが掲げたことをやりきることができなかったという点についてはチーム全体でしっかりと振り返り、さらに高い意識を持ち、動きの質を高めていきたいと思います。

 

今回先発に1年生が3名、BKでは対抗戦経験の少ない選手が多く先発出場するという若いチームでありましたが、今後はゲームで感じた強度や求められるプレーのレベルを試合で体感したメンバーが中心となって毎日の練習から求めていってほしいと思います。特にBKとしては、なかなか自分たちの強みを発揮する展開を作ることができず、数少ないチャンスをものにすることができませんでした。筑波のBKとしては先程の接点や泥臭いプレーと同様に、相手に対抗できるレベルではなく相手を圧倒しBKで試合に勝つことを目指しているので、今後はチャンスをトライにつなげるためのプレーの精度と劣勢の場面でもBKから流れをつかむためのプレーを磨いていきたいと思います。

 

今回の試合で得た経験を今後の対抗戦やジュニア戦につなげることができるよう、筑波大学としては感染防止対策も含め自分たちにできる最大限の努力をチーム全体でつながりながら行なっていきたいと思います。

今後も引き続き筑波大学への熱いご声援宜しくお願い致します。

 

<印象に残ったプレー>

後半30分頃に自陣SCから展開しキックからチャンスを作りゴール前に迫りながらもトライに至らなかった一連のプレーが印象に残っています。

CTB川合(体育・4年)-WTB植村(体育・3年)-SO浅見(体育・1年)-FB松永(体育・4年)とボールをつなぎFB松永(体育・4年)の素晴らしいキックの判断でゴール前に迫り、その後ペナルティを獲得し攻め続けましたが最後までトライすることができませんでした。

まさにあと一歩のところまで迫りながら得点につなげることができなかったという点がこの試合を象徴していると感じます。

逆に帝京大学の選手はキックされたボールに対して懸命に戻ってトライを防ぎ、その後も筑波が右サイドに展開した場面ではPR1の選手が身を挺して大外でBKの選手を食い止めるなど、筑波が相手を上回るべき泥臭く粘り強いプレーを発揮していました。

このプレーから改めて対抗戦で対戦するチームのゴール前DFの粘り強さやトライを許さないという意地を感じると同時に、このレベルのDFに対してトライを取り切るだけのプレーの精度とつながりが求められることを痛感したという点で印象に残っています。

 

<コーチが選ぶMOM

今回の試合のMOMNO.8楢本鼓太朗(人文・3年)です。

今回の試合出場した全選手がタックルやBDでのファイトで身体を張り続けていたと感じますが、その中でもFL倉井(体育・1年)FL岩田(体育・4年)NO.8楢本(人文・3年)のバックロー3人は帝京の強力なランナーに対して何度もタックルで刺さり続けてくれました。その3人で唯一80分間フル出場を果たし攻守において走り続け、チームに大きな貢献をしていた楢本MOMに選出させていただきます。私個人の感想ですが春シーズンから夏の試合にかけて自分の課題と向き合いながら大きく成長がみられた選手だと感じており、今回の試合でもその姿を見せていたと感じます。練習中からリーダーシップを発揮している選手ですので今後もチームを牽引するプレーを見せてほしいと思います。

 

楢本鼓太朗(人文・3年)のコメント>

MOMに選んでいただき、大変嬉しく思います。結果としては、勝ち切ることができず、個人としてもチームとしても反省が多く残る試合でした。今回の試合で出た課題を修正し、これからの対抗戦、「全勝」できるように日々精進して参ります。引き続き筑波大学ラグビー部の応援のほどよろしくお願いします。

 

<主将・松永貫汰(体育・4年)のコメント>

対抗戦初戦の帝京大学戦では、前に出続けて仕留めるDFを普段の練習から意識して行ってきました。その結果、今年度の試合で目標にしている「失点を20点以下に抑える」という目標は達成できましたが、「DFの繋がりや規律への意識、ATでもトライチャンスで取り切れない」などが敗因に繋がり、多くの課題が出た試合だったので、今後の連戦に向け改善していきたいと思います。

 

 

<次戦予定>

関東大学対抗戦 VS慶應義塾大学 9/26() 15:00 Kick off (無観客)

 

(レビュー編集担当:大坪健人)

 

 

 

 

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