関東大学対抗戦　VS 青山学院大学　レビュー

2021.11.09

11/7(日)に青山学院大学緑ヶ丘グラウンドで関東大学対抗戦の5戦目となる青山学院大学戦が行われました。

VS 青山学院大学　24-21　Win

レビュー担当：村上健一(FWコーチ)

＜試合総評＞

昨年の対抗戦上位校との対戦を1勝3敗で終え、筑波として勝ちながら必ず成長するということをテーマに挑んだ青山学院大学戦でした。

試合を振り返るとATでは青山学院大学の出足の鋭いDFによってミスや反則を犯してしまい、チャンスを活かせないシーンが目立ちました。

筑波の最大の強みであるDFでは、時折相手を仰向けに倒す激しいタックルが見られましたが、これまでこだわって練習を行ってきたブレイクダウンの部分で優位に立てない場面が多く、青山学院大学に長い時間ボールを持たれ、苦しい展開でした。前半はリードして折り返しますが、後半に追いつかれ、アディショナルタイムまで同点と苦しい時間が続きましたがラストプレーにFB松永(体育4年・大産大付属)のDGが決まり24-21で辛くも勝利しました。

今シーズン僅差で敗れる試合が多かった中で勝ちという結果をしっかりと掴み取れたことはとても評価できることであると考えています。そして今回チームとしていくつもの課題が生まれました。目標としている日本一に向けての距離や課題が明確になった分、より一層チームが成長するために個人個人のアクションに変化を起こしてほしいと考えています。対抗戦の舞台で筑波のラグビーを体現するのはメンバーの23人ですが、試合で現れる筑波のラグビーを作るのは日々の練習だと考えています。練習はもちろんメンバーの23人だけで作っているものではありません。特に筑波が強みとする接点や泥臭さという点についてはブレイクダウンでプレッシャー受けるシーンやルーズボールを継続されトライの起点を作られるシーンなど、本来筑波が他の大学との戦いで圧倒すべきところで優位に立てなかった点はチームとして大きく受け止めなければいけないと感じています。筑波大学ラグビー部全員が成長し、チームの目標を達成できるよう取り組んで参りたいと思います。いつも応援してくださる皆様につきましては、有観客試合も増えてまいりましたので、試合会場で選手に温かい拍手を頂けると幸いです。引き続き筑波大学ラグビー部へのご支援やご声援をよろしくお願い致します。

＜印象に残ったプレー＞

後半4分のCTB松島(体育３年・大分舞鶴)とWTB植村(体育３年・茗溪学園)のキックカウンターを起点としてFWとBKで連続攻撃を重ね、最後はSH鈴村(体育４年・中部大春日丘)がトライしたシーンを選出します。多くの選手にボールが渡りテンポの良いATが見られたシーンであったため選出しました。また、ボールを持った選手1人1人から少しでも前に出ようという気持ちが特に伝わってきたシーンであると感じています。このシーンのようにいくつかの良い攻撃の場面を作ることはできましたが、結果としてトライを取るに至らない場面が試合を通して多かったように思います。これからの試合でチャンスを物にするために、全員でプレーの細部にこだわって練習に取り組めればと感じています。

＜コーチが選ぶMOM＞

今回の試合のMOMはLO八木澤龍翔(体育３年・流経大柏)です。トライとなったラインアウトモールの中心として身体を張っていた点や、強みであるDFで泥臭く戦っていた点もさることながら、試合前自身でテーマとしていた苦手というATでも何度も力強いキャリーを見せていた点を評価しました。また、これから筑波が目標を達成するためには個人個人が自らの課題に向き合い、変化を見せるということが必要であると考えています。そのような中で自身の苦手な分野に向き合い、試合の中で変化を示した八木澤(体育３年・流経大柏)を選出しました。