立命館大学戦 試合レビュー
6月1日(日)にCHUBU UT Fieldにて、強化試合立命館大学戦が行われました。
レビュー担当:前澤徹馬(理工4年・神戸)
〈総評〉
初夏の暑さを感じる中、つくばラグビーフェスティバルのために遠方から足を運んでくださったファンの皆さまに、心より感謝申し上げます。本試合は、1月から取り組んできた「ベースアップ(基礎力の底上げ)」を実戦で体現する機会であると同時に、先々週の試合から大きく選手が入れ替わったこともあり、チーム全体の力が試される一戦となりました。また、昨年の同フェスティバルでは流通経済大学に大敗を喫していたことから、今年こそはファンの皆さまに勝利を届けたいという強い想いを持って臨みました。
試合は開始直後、筑波がフェーズを重ねて敵陣に侵入するも、自らのミスにより得点の機会を逃します。一方で、相手にはエッジでのラインブレイクやキックを有効に使われ、前半中盤までに2トライを許しました。その後もモールを軸に敵陣深くまで攻め込みますが、得点にはつながらず。ようやくSO水澤雄太(体育3年・茗溪学園)のキックパスにWTB内田真之甫(体育1年・佐賀工業)が反応して1トライを返すも、前半は5-10とビハインドで折り返しました。
後半はBKの一部を入れ替え、流れを変えようと試みましたが、反則が続き、早い時間帯にトライを献上。さらにキック処理のミスも重なり、立て続けに失点を重ねました。敵陣では立命館大学の堅いディフェンスに阻まれ、攻撃のミスや反則が目立つ展開に。終盤にはセンタースクラムからのサインプレーでCTB今村颯汰(体育3年・福岡)がトライを奪うも、巻き返しには至らず。再びエッジからのラインブレイクでトライを許し、試合終了となりました。
この試合では、自らのミスが流れを失う要因となり、修正しきれないまま相手に得点を重ねられる場面が繰り返されました。また、後半の交代選手が勢いをもたらせなかったことや、「中央は割らせない」というディフェンスの軸が崩れたことなど、選手層や精神面の課題も明らかとなり、大変悔しい結果となりました。さらに、連戦による負傷や教育実習による主力選手の離脱など、チームにとって難しい時期ではありますが、改めて全体のスタンダードを引き上げていく必要性を痛感した一戦となりました。
〈印象に残ったプレー〉
前半終盤、敵陣深くでのモール形成から、SO水澤雄太(体育3年・茗溪学園)のキックパスにWTB内田真之甫(体育1年・佐賀工業)が反応し、トライを奪いました。この試合で水澤は好キックを連発し、的確な状況判断と技術でチームを前進させ続けました。
特にこの場面では、コントロールされたキックによって得点を演出し、彼の持ち味が存分に発揮されたプレーとなりました。
〈MOM〉
この試合のMOMには、濱島遼を選出しました。
アタックでは狭いスペースを果敢に突いて何度もゲインを重ね、ディフェンスではWTBとしての経験を活かし、キック処理やライン際の対応で幾度となくチームのピンチを救いました。さらに、持ち味であるハードタックルも健在で、攻守両面で存在感を発揮。
4年生BKとして責任感あるプレーを体現し、今シーズンもその“泥臭さ”でチームを牽引する濱島の活躍に、今後もぜひご注目ください。
〈濱島遼(体育4年・福岡)のコメント〉
つくばラグビーフェスティバルでは、多くのご声援をありがとうございました。今回の試合結果を受け、自分たちが目標としている「日本一」には、まだ大きな差があることを痛感しました。春シーズンの残り試合はわずかですが、一戦一戦を大切にし、秋につながるような試合・練習を積み重ねてまいります。
今後とも、変わらぬ応援のほどよろしくお願い申し上げます。
レビュー編集担当:谷川智樹