University of Tsukuba Badminton Team

がんばろう能登プロジェクト

テーマ:コラム


3月30日(土)、31日(日)に能登半島地震で被災した能登地区の高校生約40名を対象とした練習会を行いました。
このプロジェクトは、
・能登地区の子供たちに夢中でバドミントンができる機会を提供すること
・バドミントン・スポーツによる持続的な支援に向けたムーブメントを起こすこと
を目的として、石川県高体連バドミントン専門部様のバックアップのもと行われました。
活動に伴う資金は、13団体、90名の皆様からの寄付金によって賄われました。心より感謝申し上げます。

今年1月に発生した能登半島地震。現在も一部の地域では、体育館が避難所となっていたり、施設が壊れてしまったり、思いきりスポーツができない状況が続いています。参加した高校生の中には週1回1時間しかバドミントンができない人、震災後初めてラケットを握った人もいました。

1日目終了時、多くの子どもたちが「楽しかった」と言ってくれました。思うようにバドミントンができない子どもちたにとって、大学生と打ち合えることだけで幸せだったのかもしれません。しかし、それが本当に私たちにできるすべてだとは思いませんでした。
2日目は、私たちがここに来た意味を見出すことに、全力を注ぎました。1日目のフィードバックや所感をもとに、今までより深くバドミントンを感じてもらうことを目指し、試行錯誤しながら活動を行いました。

異常事態の時、社会では不要不急なものが制限されます。しかし私たちは、コロナによるパンデミックを通して、スポーツという営みこそが、生活を豊かにし、希望をもたらしてくれることを学びました。コートの中では、自由になることができます。非日常の空間を味わうことができます。夢中になってバドミントンをする高校生たちの姿、そして彼らの笑顔がスポーツの価値を物語っていたように思います。

また同時に、指導者がいない、部員がいない、など昨今の学校部活動が抱える問題を目の当たりにしました。バドミントンやスポーツを専門に学ぶものとして、この状況に何かできることはないか考える機会になりました。

私は石川県で生まれ、4年前につくばの地に立ちました。大学4年間最後の日に故郷の地で活動を行うなど、想像もしていませんでした。ここでの学びは私にとって大きな財産となりました。

今回の取り組みは、持続的な支援に向けた第一歩にすぎません。今後も私たちにできることを模索し続けていくとともに、スポーツ活動を通じた支援が広がっていくことを願っています。
筑波大学大学院 新1年 服部嶺

 

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