６月11日(日)にCHUBU UT FIELDにて、関東大学春季交流大会の第4戦である慶應義塾大学戦が行われました。
レビュー担当：中野真太郎(体育3年・福岡)
〈試合総評〉
春季大会も終盤に入り、昨年負けた慶應義塾大学に対してこの春取り組んできたことをいかに発揮できるかが試される試合でした。
試合開始直後のラインアウト、CTB永山(体育2年・久我山)とLO星(体育2年・佐沼)のダブルタックルにPR麻生(体育3年・桐蔭)とHO平石(体育4年・桐蔭)が反応しターンオーバー、いきなりチャンスをつくります。スタートからアクセル全開「VROOM!!」を掲げている今年の筑波にふさわしいプレーが飛び出しました。
また、アタックではSH白栄(体育4年・高鍋)を中心としたBKが空いているスペースに蹴りこんでエリアを獲得。悪天候の中、素晴らしい試合運びを見せました。
試合を通して15人全員から体を張る姿勢が見られ、日頃の接点の練習の成果を感じました。
課題としては、キックキャッチ後のサポートや自陣に戻された際の規律、ゴール前で受けないことなどが挙げられます。
特にゴール前ディフェンスは春シーズンを通してフォーカスを当てており、個々のタックルの質や連携などまだまだ成長出来る部分だと思います。
課題はありましたが、大差で勝利できたことは素直に喜んで良いと思います。春季大会も残すとこあと1試合、現状に満足せず常に「日本一」を目指してチームが成長していく姿に期待が膨らむばかりです。
〈印象に残ったプレー〉
試合終了間際、自陣ゴール前で13フェイズの猛攻を受けたものの、この春取り組んできた前に出てプレッシャーをかけ続けるディフェンスで全ての攻撃を跳ね返したシーン。試合時間残り僅かで点差も離れている状況であったが、誰一人緩むことなく15人全員が筑波を示し続けました。最後はLO磯部(体育1年・久我山)とCTB浅見(体育3年・流経大柏)、WTB髙田(体育4年・浦和)のタックルで相手がノックオン、試合終了のホイッスルが鳴りました。
今回の試合では自陣での反則からトライを取られていましたが、最後はそれを見事に修正することができ、必ず次に繋がるビッグプレーであると感じたため選出しました。
〈MOM〉
MOMにはWTB髙田賢臣(体育4年・浦和)を選出します。
精度の高いコンバージョンキックに加えて、鮮やかなランで2トライ、持ち前の運動量で常に泥臭く動き続け、間違いなくチームに勢いをつけていたと感じたため選出しました。
〈髙田賢臣(体育4年・浦和)のコメント〉
MOMに選出していただきありがとうございます。
慶應は秋の対抗戦でも対戦する昔年のライバルであり、試合前からチームの気持ちの昂りを感じていました。また、個人的にも昨秋の敗戦は苦い思い出であったことから、その気持ちを払拭する一戦にしたいと考えていました。
今回の試合では、今年のスローガン「VROOM !!」の柱の一つである『始動』をテーマとし、チームとして前後半の入りを意識して試合に臨みました。
結果的に、前後半のどちらでも先手を取ることができ、試合巧者である慶應相手に、主導権を握らせなかったことが勝利につながったと思います。また、雨天のグラウンド状況に鑑みて、キックを有効に使えたことも大きかったです。
個人としては気持ちの良い2トライに加え、コンバージョンゴールも高い成功率で決めることができ、非常に充実した試合となりました。特に1トライ目に関しては、高校時代を思い出させるようなラインブレイクであり、今後に向けて大きな自信となるトライでした。
ただ一方で、今回の試合は実力以上に差が生まれた、やや出来過ぎた試合であったとも感じました。秋に対戦する際には全く別のチームに仕上げてくると思うので、今回の結果に慢心することなく、より高い基準を求めて精進していきたいと思います。
また、今回の試合は600名ほどの観戦の事前申請が来るなど、注目度の高い試合でもありました。それに向け、運営側としても観客席の拡充やイベントの開催、キッチンカーの出店など、初めての試みをいくつも実施しました。当日は雨天によって来場者が減ってしまいましたが、それでも多くの方々に足を運んでいただき、試合を楽しんでいただけたと思います。
どれも滞りなく進んだのは、関わってくださったスタッフさん、マネージャーさんのおかげだと思います。この場を借りてお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。
春シーズンも残り少ないですが、最後までエンジン全開で戦っていくので、引き続き応援のほどよろしくお願いします。
レビュー編集担当：西舞衣子
