『国内外の様々な事例を通して、アンチ・ドーピング活動の役割と位置づけを考える~日々のアスリートサポートに必要な現場知識と視点~』
今年度初回のTSAトレーナーセミナーは、4年振りに学外の方を講師に迎えた対面開催でした。アンチ・ドーピング活動を取り上げたことからコーチフォーラムとの併用という形を取り、運動部の活動に携わる幅広い参加者を募って実施しました。
講師の浅川伸氏は体育専門学群OBで、在学中は男子バスケットボール部のマネージャーやトレーナーとして活動されていました。卒業後は大手商社勤務を経てJADAへ転職したキャリアの持ち主で、アンチ・ドーピング活動が何故重要なのかについて、アスリート個人の問題だけでなくチームや地域、さらにはスポーツの価値までも揺るがすものであるという事を伝えてくださいました。
またサプリメント使用に伴うドーピング禁止違反リスクについては、多くの事例を引用して詳細に解説してくださり、イメージと共に理解しやすく、参加者が自分事として捉える事ができたのではないかと思います。
講演の最後には、アスリートをサポートする立場の役割の一つとして、アンチ・ドーピングの目的や正しい情報の入手方法などを広める“インフルエンサーになって欲しい”との言葉がありました。
質疑応答では、学生から「アスリート自身にアンチ・ドーピング意識を芽生えさせるにはどのように接すればよいのか?」などいくつも手が挙がり、たいへん活発な意見交換となりました。事後アンケートにおいても具体的な意見や感想が多く寄せられ、アンチ・ドーピング活動に深く興味を抱いてもらう機会となったのではないかと感じました。