University of Tsukuba Rugby Football Club

強化試合 VS名古屋学院大学B

テーマ:試合レビュー

64()CHUBU UT FIELDにて、名古屋学院大学B戦が行われました。

レビュー担当:髙田賢臣(体育4年・浦和)

 

〈試合総評〉

大勝したA戦に続き、結果と内容の両方を求めて戦うこととなったB戦。どんな状況であろうと手を抜かずに、基準の高いプレーをすることが求められていました。

また、今シーズンのスローガンである「VROOM !!」を全てのカテゴリーで体現していく必要があり、試合開始からエンジン全開のプレーが期待されていました。

 

そんな注目のキックオフ、SO安藤(社会国際2年・浦和)の蹴ったボールをFL(体育3年・砺波)が確保すると、9シェイプからNo.8小池(体育3年・生野)SO安藤→LO大坪(理工3年・明善)FL出光(体育2年・福岡)と細かく繋ぎ中央突破。ルーキーSH廣瀬(体育1年・茗溪)がテンポ良くボールを捌くと、SO安藤→PRイーゴリ(総合1年・武蔵)No.8小池とボールが渡り、最後はFB西川(情報3年・高津)がディフェンスの合間を縫ってトライ。相手の出鼻をくじくが如く、まさにフルスロットルなプレーで先制点を挙げます。

その後も波に乗ったチームは前半だけで9トライを挙げると、後半にも7つのトライを奪い、92-0の大勝。今シーズン初のクリーンシートを達成しました。

全員が最後までエンジンをふかし続け、前に進み続けた80分間。この試合では、チームとして目指すラグビーを選手たちが理解し、それらを100%表現しようとする姿勢が数多く見受けられました。

アタックでは個人個人が自信を持ってボールを呼び込むことでゲインを重ね、余裕を持った状態でボールをつなげていたことが印象的でした。特にフォワード周辺では、オプションを最大限に活用した、的を絞らせないアタックが相手を苦しめていたと思います。

ディフェンスではファーストタックラーがバインドを外されることなく相手を倒すことで、幾度となくラックを乗り越えていました。

後半にはハンドリングミスなどが続き、うまくいかない時間もありましたが、粘り強いディフェンスでボールを取り返し、相手に得点機会を与えませんでした。

特筆すべきは、この試合で相手に22mライン以内への侵入を許した回数が、わずか2回であるということです。FB西川、SO今村(体育1年・福岡)を中心とした丁寧なエリアマネジメントに加え、前線で各選手が体を張ったディフェンスを展開したことが要因と言えるでしょう。

また球際への意識も高く、こぼれ球を悉くマイボールにしたり、試合を通じてキックチャージを3本成功させたりと、一人ひとりのボールに対する執着が、この大差を生み出したのだと思います。

しかし、このような大差がついた試合、うまくいった試合ほど、実は学びを得るのが難しいものです。自分達より体の大きい相手に対しても同じように体を当て続けることができるのか、より強いプレッシャーがかかった中でも同じプレーができるかなど、起こった事象以上のことにまで思考範囲を広げることで、今回の試合をより実りのあるものにしていきたいと思います。

 

 

〈印象に残ったプレー〉

後半35分、自陣ゴール前で相手ボールラインアウトに競り勝つと、SH高田(体育2年・小樽潮陵)がすかさず裏にキック。相手の処理がままならない中、No.8杉崎(体育2年・久我山)が猛烈なスプリントでプレッシャーをかけ、見事にキックチャージ。さらにはそのボールをキャッチして味方に繋ぐと、最後は後方から上がってきたWTB前田(社会国際2年・西湘)がトライ。試合終了間際の辛い時間帯、チームがきつい時だからこそのスプリント。まさに「VROOM !!」の4つの柱の1つである『ブースト』を体現したプレーだったと言えるでしょう。相手に傾きかけていた流れを、筑波に引き戻すビッグプレーであったことから選出させていただきました。

 

MOM

MOMにはLO加藤颯人(人間2年・春日井)を選出します。

2トライの活躍に加え、出足の良いディフェンスでチームに勢いを与えていました。その中でも特に、前半13分に魅せたトライは圧巻でした。敵陣10mライン付近でLO大坪(理工3年・明善)のパスを受けて抜け出すと、相手のバックスを置き去りにするように加速、最後はタックルで体勢を崩されながらもトライを取り切りました。彼の力強いランと体幹の強さには、会場中の誰もが目を丸くしたことでしょう。今後の飛躍に期待したいと思います。

加藤颯人(人間2年・春日井)のコメント〉

MOMに選出していただきありがとうございます。

 

今回の試合では、チームとして一週間取り組んできたゲインラインを切るアタックと前に出るディフェンスを意識してプレーしました。結果として、チーム全体でコンタクトの場面で攻守共に前に出ることができましたが、練習で取り組んできた形でのアタックやディフェンスは少なかったように感じました。この課題を修正し、次の試合に取り組んでいきたいです。

個人としては何度かいい形でボールをもらうことができ、トライまで繋げることができましたが、ポジショニングやセットプレーにまだまだ課題があると感じたので修正して成長していきたいです。

来週以降もハードな試合が続くので、引き続き応援よろしくお願いします。

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